おけパパの活動日記

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木曽駒ブルーを求めて厳冬期の木曽駒ヶ岳へ雪山登山

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今日は、木曽駒ブルーと呼ばれる本当の碧き空を求めて、厳冬期の中央アルプス最高峰 木曽駒ヶ岳(標高2956m)へ雪山登山に出かけた。

 

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友人の池ちゃんと共に、前夜に駒ヶ根高原のバスセンターに着き仮眠。

今日は冬山登山客が少し多いようで、始発バスの午前8時15分発の前に、しらび平行き7時45分発の臨時便が出た。ありがたや。

今日の山の天気予報は、朝は雪だが昼までには晴れるらしい。この時点で、山は雲に隠れており、雪が降っているようだ。

 

 

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午前8時45分に千畳敷に到着し、登山準備を整えて出発。その前に、信州駒ヶ岳神社で登山の無事を祈る。

天気予報よりも早く空が晴れてきた。

 

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剣岳をバックに記念撮影。

 

 

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朝方に降った雪はおさまっているが、上空にはまだ薄雲があり、木曽駒ブルーには遠い。

1月中旬に患った膝の故障で山行を大きく遅らせたが、果たしてそれが吉とでるか凶と出るかはお楽しみだ。

 

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千畳敷カールの絨毯のようなフカフカした新雪の上を歩く。ただ、フカフカ新雪ラッセルとなるため体力的にきつい。

ちなみに、この千畳敷カールは雪崩のメッカでもある。雪崩は頻繁に発生しており、今年の1月31日の雪崩では5名の登山パーティが巻き込まれたとのこと。 怖い怖い!

 

 

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先行者がつけた美しいトレースを辿ると体力的にも楽だ。したがって、新雪の上ではなく、トレースの上を歩くことにした。

今日は天気が良いので、やはり登山者も多いようだ。

 

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カールから乗越浄土の稜線までの急斜面は雪崩のメッカなので急ぎたいが、標高2700mで空気が薄く、息が切れる。

後ろには複数のパーティが見える。

 

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八丁坂と呼ばれる雪壁を急登し、午前9時45分に稜線に出て乗越浄土に着いた。

稜線に出ると、北西からの風速17mの強風が我々を待っていた。台風並みだ。

気温はマイナス12℃と厳冬期としては高い。

 

 

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木曽駒ヶ岳の前に宝剣岳に登る予定であったが、宝剣岳へ登る雪壁にトレースがなく、かつ雪壁の状態が悪いのと強風のため山頂に行くことは諦めた。

 

 

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木曽駒ヶ岳へのルート上にある中岳の稜線を登る! 体の左側から強風が吹き付けてきて、時折よろけてしまう。

 

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午前10時45分に中岳登頂。

目の前に初めて大きな木曽駒ヶ岳がその姿を見せてくれた。

強風にあおられるので、想定タイムよりかなり遅いようだ。

 

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中岳頂上では、木曽の御嶽山もその雄大な姿を見せていた。

それにしても、気温はマイナス12℃とこの季節にしては高いにもかかわらず、快晴だが北西からの風速17m/秒の強風が常時吹いており、体感温度はマイナス30℃と相当寒い!

風速1m/秒につき体感は1℃下がると言われているのだ。

厚くて高性能の防寒具で体はそれほど寒く感じないが、顔の露出部と手足の指先が冷たさを超えてしばれるわ。

 

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空の色が濃くなり、いよいよ木曽駒ブルーに近づいてきた。 

 

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剣岳から空木岳(うづきだけ)、南駒ヶ岳への3000m近い中央アルプスの稜線をバックに木曽駒ヶ岳への稜線を強風に負けずに登る。

 

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滑落注意の最後の急登の雪面を、バックに八ヶ岳を見て登る。

アイゼンとピッケルが気持ちよく雪に刺さり、グリップ力抜群で、滑り落ちる気がしない。

 

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頂上が近くなると空がすぐそこにあり、掴めそうだ!

 

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そして、素晴らしい木曽駒ブルーが我々を迎えてくれた。

空の碧色と雪の白色が抜群のコントラストを演じていた!

 

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午前11時45分に標高2956mの木曽駒ヶ岳山頂に立った!

 

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後方左に御嶽山、右に北アルプス乗鞍岳だ。

 

アップにするとこんな感じ。

 

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地平線近くでは水色、天空に向けて碧色が濃くなり、頭の真上は紺碧だ。山の雪の真っ白と空の碧のグラデーションのコントラストが見事な本当の木曽駒ブルーは、厳冬期のごくわずかな日でしか見れず、とてもラッキーだ!

 

 

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頂上には木曽駒ヶ嶽神社の祠と鳥居があり、記念撮影だ。

鳥居に付いているエビのしっぽの大きさが、強風を物語っている。

 

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これが木曽駒ヶ岳頂上のケルン。

他の登山者は、頂上でのあまりにもの強風と寒さに耐えきれず、皆んな記念撮影をしたらそそくさと下山していく。

しかし、我々は違う! 何故かって?

 

 

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それは厳冬期の雪山頂上で酒宴をするという、もう一つの目的があるからだ。

キンキンに冷えた缶ビールで乾杯だ!

写真でも強風による地吹雪の粉雪が舞っているのが写っているわ。

 

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ビールは体が凍えるので、熱燗に切り替えだ。

 

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酒の肴として、エイヒレ、めざし、厚揚げの網焼きで、これにおでんを炊いた。

しかし、頂上からの眺望が1番の肴だ!

 

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自撮り棒を雪に刺して、セルフタイマーで2人の写真を撮る。

2人の位置からの眺望は、後ろに北アルプス、真前に南アルプスと富士山だ。

 

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1リットルの熱燗が底をつき、締めにおでんの汁でにゅう麺だ。ネギと一味を入れると美味い!

冷えた体がホカホカだ!

 

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気がつくと宴会開始から1時間30分が経過しており、木曽駒ヶ岳には2人しかいない。

この写真の僕の後ろは谷底で、酔っ払って足を滑らせると、フリーフォールだ!

 

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名残り惜しいが、最後に標高2956mの標識とともに記念撮影だ。

 

 

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午後1時20分、南アルプスの山並みと富士山をバックに記念撮影して、下山開始だ。

木曽駒ヶ岳頂上で見る木曽駒ブルーにもお別れだ。

 

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木曽駒ヶ岳からの下山途中、中央アルプスの峰々をバックに記念撮影。

この雄大な峰々を前に見ながら稜線を下る。

 

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中岳への登り返しは、木曽駒ヶ岳がバックだ!

 

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中岳からの下山。

 

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中岳からの下山では、目の前に和合山(2911m)と遠くに南アルプスと富士山を見て歩く。

 

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下山途中で向きを変え、ここからは宝剣岳の取付までの稜線を歩く。 

強風はおさまらず、もはや誰も歩いていない! 

我々が中央アルプスの稜線を2人じめだ!

 

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そして宝剣岳をバックに2人で記念撮影!

 

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ここで稜線ともお別れし、千畳敷カールへと下る。

 

 

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千畳敷カールへ向けて八丁坂の雪壁ルンゼを下るが、上から見ると崖のようで迫力のある標高差だ。ルンゼとは岩筋と岩筋の間の沢のような空間のことだ。

 

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雪壁ルンゼの取り付き部の斜度は60°以上、中腹でも40°ほどあるので、滑るとジェットコースターのように落ちて行く。

酔っ払いには要注意だ!

 

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しかし、雪壁ルンゼの下部では雪面の斜度も緩くなり、尻セーディングと呼ばれる外道なテクニックが使えるのだ!

ピッケルでブレーキをかければコントロールできる!

長さ1キロを超えるの楽しい滑り台だ!

 

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雪崩のメッカの千畳敷カールはリスク回避のため急ぎ足で下りる。

 

 

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こうして一気に千畳敷カールへと下山し、この時間になっても未だ雲が無い宝剣岳を仰ぎ見た。

 

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午後3時20分、千畳敷に無事下山!

その後、しらび平を経てバスで車の置いてある駒ヶ根高原へと戻り、その日のうちに帰宅した。

こうして友人の池ちゃんとは、帰宅後の遅い夕食を共にして、木曽駒ブルーの獲得と木曽駒ヶ岳登頂を祝って乾杯した。

 

 

そして、おまけ、、、

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翌朝、顔を見ると鼻から下、口より上の顔が露出していた部分が日焼けで木曽駒ブルーと反対色の真っ赤に!おまけにヒリヒリ。ちょうどマスクで隠せるなあ。

なお、突然の顔のアップは皆さんを驚かすことりなり、なによりもイケメンを見せると女性からのラブコールがくるので写真は目を隠しておいた。

 

おしまい、、、。